五里霧中

朝、いつも通りに支度しベランダのメダカの様子を見ようと外に出てみると、向い側に見えるマンションの棟がずいぶんともやっていた。
霧かな、でもTVの天気予報では濃霧注意報が出ているなんて一言も言っていなかったなあと思いつつ、反対側の北側の窓から荒川を見てびっくり。霧で何も見えないではないか!


もともと河沿いなので風のない雨上がりの朝には霧が出やすいのだと思うのだけど、これまで1年半住んできてこれほどの霧は見たことがない。荒川の向こう岸はおろか、すぐ下の土手を歩く人の姿さえ朧に見えました。
ハギを送り出しすぐに僕も自転車にて出かけたのだけど、あまりの濃霧にしばし出勤をためらってしまったほど。


こちら側はまだまし。なんとなく『冬の日の幻想』という感じ。



これ、右側にマンションが建っているのですが、間近に立っても全然見えません。
一応左側通行というルールがあるので正面衝突こそ免れましたが、視界のきかない中突然前方からぬっと現れる対抗車や歩行者にはぞっとさせられます。
もちろん自転車のライトをちゃんと点灯しながら走行しました。


写真では伝わりにくいと思いますが、あまりの濃霧に今まで何百回と通い慣れた道を間違えてしまったほど。これが山の中なら間違いなく遭難してます。
息をするとまるで加湿器の吹き出し口から呼吸をしているよう。
ここまで来ると霧というよりも雲の中に入ってしまったという感じですね。



右に見えるは荒川と隅田川とを隔てる水門。このあたりまで来るとだいぶましになったのですが、それでも橋の上から下を覗いてみても水面が見えない。
普段は荒川沿いの道をひた走るのですが、あまりに視界が悪く危険なため途中から街中を通るルートに変更しました。


不思議なのは、これほどの霧にもかかわらず職場でもTVでも全く話題になっていなかったこと。ごく局地的な現象だったのだろうか??

イチ